Hello, good bye, so long, and Hello!

好きなことを、気ままに、好き勝手に、綴る。

小松未可子 TOUR 2018“Personal Terminal”@名古屋Electric Lady Land(2018.09.29)

9月8日から始まった小松未可子 TOUR 2018“Personal Terminal”も折り返しに入り、4公演目。
名古屋Electric Lady Landでのライブを観に行って参りました。
最終公演であった浜松公演が台風により延期となってしまい、まだツアー自体は終わってはおりませんが・・・
名古屋公演が非常に良いライブでしたので、ちゃんと書き記す事にしました。
ネタバレありますので、どの公演にもまだ行っていなくて、浜松公演だけ行くっていう方はまだ読まれない方がいいかもしれません。

f:id:Zak_69:20181008202748j:plain

開演直前、小松自身による注意事項のアナウンスが流れ、しばらく経つと暗転。

開演BGMであるMaroon 5「Maps」が流れ始める。
曲に合わせて会場中でハンドクラップが鳴り響く。
鈴木、黒須、今井、新井とバンド・メンバーが続々とステージに現れ、各々の楽器を手にセッティングしていく。
最後に小松がステージに登場し、会場が歓声に沸き立つ。
マリンバの音が鳴り響き始め、1曲目に歌われ始めたのは『my dress code』
お客さんとともにコーラスの大合唱を巻き起こし、昨年に行われた“Blooming Maps”TOURの続きを始めよう、と言わんばかりの選曲。
穏やかながらも力強いバンド・サウンドと歌声にいきなり心をゆさぶられる。
小松未可子 TOUR 2018“Personal Terminal”へようこそ!」と曲の終わりに小松が言い放ち、続いて歌われ始めたのは小松の歌声とピアノの音色とのコントラストが心地良いSwing heart direction
爽やかさの中に情熱的な熱さを感じさせ、鈴木によるパワフルなドラムが楽曲を盛り上げていく。
続けて始まったのは、ライブ向けにと作られたロック・チューン『Jump Jump Halation!』
シンプルながらも明るさと華やかさに満ちた楽曲に合わせて、曲名通りに飛び跳ねる人達もちらほら。小松自身も楽しそうに、軽やかに歌い上げていく。
「みなさん、こんばんは。小松未可子です!今日はお足元のとても悪い中、お越し頂きありがとうございます。雨女と言われてきましたが、史上最強の台風は初めてです(笑)」とここで軽めのMC。
台風が迫っていることを自虐的に話し、会場を笑いに包み込む。
「今日は嵐を超えていくぞ!最後までよろしく!」と力強く言い放ち、始まったギターのイントロはライブではお馴染みになりつつあるアグレッシブなナンバー『short hair EGOIST』
序盤から会場内の熱量の高まりはとどまるところを知らず、黒須が弾くベース音がグイグイと楽曲全体を引っ張っていき、ダイナミックなサウンドに各々に拳が振り上がる。
“お見知りなさって!”と力強く、叫ぶように歌い切った後は『だから返事はいらない』を清涼感のある歌声で歌い上げ、爽やかな空間を築いていく。
華やかなホーン・セクションが鳴り響き、6曲目は『Happy taleはランチの後で』
スカな曲調に小松も腰をフリフリと揺らし、軽めに踊りながら歌うその姿はとても可愛らしい。
明るくポップな歌声で実に楽しそうに歌い、会場をさらに盛り上げていく。
鈴木のドラムと今井によるピアノの変則的なオープニング・ジャムから、単発的なギターとピアノのフレーズがリフレインするように鳴り響き始める。
『真夏の夜のパレード』だ。
ゆっくりと静かに曲が展開していき、小松の歌声とともに幻想的な空間を作り出していく。
間奏パートでの爆発するような新井によるギターソロは相変わらず秀逸で、何度観ても体が熱くなる。
「改めまして、こんばんは〜。途中でちょっと汗が・・・。鼻で息吸うとすっと汗が入ってきて(笑)」と再びMC。
「至る所から汗が出てくる、今日ちょっとすごいですね」と会場の熱量の高さに触れつつ、汗を拭う。
「あとElectric Lady Landさん。照明凄くないですか?おびただしい数のライト。初めて見ました。すごい素敵なライブハウスさんでやらさせて頂いてます」
今回の名古屋公演の会場となっているElectric Lady Landは30年以上の歴史を誇る老舗ライブハウスで、ステージ上のライトが天井からステージ後ろまで所狭しと付けられているのが特徴的で、この公演での照明演出も凄く良かった。
「名古屋、思った以上に熱かった。私、三重出身なんで名古屋も行動範囲だったんですけど。学生の時ってそんなにライブとか頻繁に観に行くことってなかったのですが、今こうしてステージに立ってますがライブってどうやって盛り上がったらいいかわからない民族だったので(笑) 地蔵が普通だったのですが、進化しましたね(笑)」と本日の会場内での盛り上がりを嬉しそうに話す。
「ここでちょっとクールダウンしようかなっと。今年の夏、私が夏を感じたことといえばこの楽曲かなっと」と言って始まったのは『海辺で逢いましょう』
アーバンでメロウなサウンドと、力の抜けた緩やかな歌声で会場の空気が一気に塗り変わる。
AORシティ・ポップな楽曲にゆったりと体を揺らし、淡く揺らめく歌詞が心地良く響き、さっきまでとは全く異なった一面を観せてゆく。
また新井によるギタープレイが絶妙で、アウトロが実に素晴らしかった。
マニュピレーター篠崎による同期でアコースティック・ギターの音が鳴り響き始め、続けて始まったのは『Pains』
ウェットで切なく、けれどどこか温かさも感じさせるサウンドが会場を支配していく。
ストレートなバラード、というわけではないけれど、伸びやかで清涼感に溢れた小松の歌声の良さがこれでもかというほどに伝わってくる。
また歌詞が本当に素晴らしく、サビの“誰かを愛することから / わかった痛み / それでもきっとまた繰り返す / 痛いけど・・・”が胸に突き刺さり、小松の歌声と相まって感情を揺さぶる。
緩やかな三拍子のストリングが鳴り響き、10曲目はMaybe the next waltz
ワルツのテンポで展開していく穏やかな楽曲ながらも、後半になるにつれて情熱に満ち溢れてゆき、聴きながら体の内側から熱くなっていく。
ファルセットを多用した小松の歌声も心地良く、この中盤は『海辺で逢いましょう』『Pains』『Maybe the next waltz』と小松の歌声をじっくりと堪能できる贅沢なブロックだったように思う。
唐突に始まった鈴木によるドラム・ソロから、つんざくようにギターが入り、ピアノとベースも続いていく。
不安定なような、アン・バランス感が心地良さを感じさせるツイン・ギターの音が響き渡り、始まったのは『カオティック・ラッシュ・ナイト』
先程までの穏やかな空気感とは一転して、熱気が急上昇していく。
アグレッシブなバンド・サウンドに会場中でボルテージが高まっているのが伝わってくる。
鈴木のドラムと今井が緩やかなピアノを奏で始め、ホーン・セクションが同期で流れ始める。
12曲目はモータウン『SPICE MISSION』
まったり緩やかなリズムに思わず体が横に揺れ出す。小松の小気味の良いスキャットも爽やかで、聴いていて気持ちが良い。
「名古屋のみなさ〜ん、やっとかめ〜(意味:久しぶり)」と名古屋の方言を皮切りに3度目のMC。
「昨日ふと思い出したのですが、当時中学生ぐらい?の時にflash動画が流行ってて。私の学校では『名古屋はええよ!やっとかめ』がめちゃ流行ってて(笑) 知ってます?知らない?あの名曲を?(笑)」と名古屋ローカル楽曲ネタに触れつつ「いつか歌いたいなぁ」と個人的なエゴを告白する。
「外はどんな状況ですかね?(笑) まさか9月になってまで来ると思わなかったですね。でも外よりも中のここが一番熱いので。ここがある意味台風の目なので。まだまだ最後まで突っ走っていきたいと思います。改めて次の曲、聴いて下さい」
スペーシーなストリングスのイントロが鳴り始め、13曲目に始まったのは『Restart signal』
楽曲の持つ壮大さに会場の空気が凛としたものへと変わり、歌っている小松自身と歌詞の内容が妙にリンクしているように感じられ、真っ直ぐに歌う小松をただジッと魅入ってしまう。
ジャム・セッションが始まり、ここでバンド・メンバー紹介。
鈴木浩之のパワフルなドラム・ソロ、黒須克彦のうねるようなベース・ソロ、今井隼の激しくヘドバンをしながらのキーボード・ソロ、そして新井弘毅によるタッピングを多用した早弾きギター・ソロを各々に披露していく。
また新井のギター・ソロの際に小松が目を丸くしたように覗き込んでいたのが印象的だった。
「そしてボーカル、小松未可子です!」と最後に自身を紹介し、始まったのは『HEARTRAIL』
会場の熱気は最高潮へ達し、飛び跳ねる。
ステージ上でも熱量が高まり、黒須と新井による掛け合いが小松の後ろで繰り広げられる。
2番では後ろで掛け合う黒須と新井に小松も混ざりに行き、この日一番の歓声が上がる。
“誰より高く 高く 高く 高く、ね!”と跳ねるように小松も歌い上げていく。
加速度的に高まった熱気をそのままに「名古屋!」と三度小松が叫び、続けて『おねがいフューチャー』
しかし、歌い出しに失敗してはにかみながらも「入れなかった〜!」と思わず叫んでしまうチャーミングな一面を垣間見せる。
こういうところもライブの醍醐味。
掛け声や声を合わせたり、お客さんたちも声出して、一体となってライブを築いていく。
一気に駆け抜けていく嵐のような楽曲であるのと同時に、歌い出しに失敗してしまったという気恥ずかしさもあってか、力強く歌い上げていく。
ジャガジャーン・・・と印象的なギターフレーズが掻き鳴らされて始まったのは『Imagine day,Imagine life!』
天井知らずで会場の熱気はさらに高まっていく。
各々に声を上げ、手を挙げて、客席は盛り上がっていく。
伸びやかに歌いながらも、盛り上がる客席を見て嬉しそうな表情を浮かべている小松の姿に目が釘付けになる。
そして本編ラスト『Romantic noice』が幕をあける。
ブラスも入ったジャジーサウンドながらも華やかで、ポップさが会場を満たしていく。
会場中から“トゥルリラッタッタッ”と声が上がる。
サウンドと小松の歌声が混じり合って、とても心地良い空気感を築いていく。
大サビ、間奏前で演奏が止まりブレイク。
バンド・メンバーが動きを止め、小松が唐突に「だるまさんがころんだ」を始め、振り返るも誰も身動きしない。
痺れを切らし、各メンバーへちょっかいを出しに動き出す。
今井のところへ行き、キーボードをチョンチョンと弾いてみたり、鈴木のところへ行きハット(シンバル)を軽く手で叩いてみたり、黒須のところへ行き目の前で体全体を使って煽ってみたり、そして新井のところへ・・・と思いきや「新井さんはいいかな?」と言わんばかり放置して再びステージ中央へ。
「さぁ、次はみんなの番!」と言って演奏が再開しシンガロング大会が始まる。
小松が“トゥルリラッタ”と歌い、次いで客席側が歌う。
最後は小松が見事にスキャットを歌い上げ、大サビへ。
ひとしきり盛り上がりを見せ、小松のとびきりの笑顔を残してライブ本編終了。
 
アンコール。
ハンドクラップと「み・か・こ・し」といういつものコールが会場中に溢れ、バンド・メンバーが再びステージへ。
ドラムのカウントが鳴り、小松によるオープニングDJが始まる。
『PandA』だ。
どこかふわっとしたサウンドにゆったりと体を揺らし、耳触りの良い小松の歌声に身を委ねる。
会場のあちこちでハンドクラップが巻き起こり、温かさに満ちた空気感が溢れていく。
「アンコールありがとうございます」と歌い終えて4度目のMC。
「ここでちょっとお知らせなんですが・・・安全の面を考慮しまして明日の浜松の公演を延期させて頂くことになりました。必ず振替公演を行いますので、もし浜松行く予定だったんだよって人がいましたら、チケットはそのまま使えますので大事に持っていて下さい。ライブは帰るまでがライブなので、みんなの帰りが心配なので延期とさせて頂きました」と翌日に行われる予定だった浜松公演の台風による延期のお知らせをする。
さらにすでに公表されている新曲『友情ZABOOOON!!』のお知らせと、ハピこし2018東京公演と大阪公演のお知らせしていく。
「9月のこのツアーが終わって、ハピこしがあってってところだったんですけど、ツアーがもう1公演だけ残ってしまって。ある意味居残り?っていうので楽しみにして頂ければなと。ひとまずは今日の公演を全力で楽しみましょう!じゃあハピこしの予習がてら景気付けに・・・」
そう言って始まったのは『エンジェルナンバー』
小松が語った「今日の公演を全力で楽しみましょう」という言葉通りに会場中で盛り上がりを見せる。
シンガロングを巻き起こし、手を振り挙げ、目一杯楽しもうと会場全体が熱くなっていく。
曲の最後に「Happy Birthdayはお預け♪」とキュートに言い放つ。
ジャジーなピアノのイントロが鳴り響き「またお会いしましょう、小松未可子でした」とラスト・ナンバー『Catch me if you JAZZ』が始まる。
グルーヴィーなドラムの音を土台に、流麗なピアノの音色とファンキーなベースの音が混じり合い、ギターが色を添えていく。
キャッチーでダンサブルな曲に会場中が揺れているように感じられた。
『Romantic noice』もだが、こうしたジャズ要素のある曲を歌っている小松の歌声は聴いていて本当に心地が良い。
歌唱・演奏を終え、黒須・鈴木・小松・今井・新井とステージ前に出て横一列に並び「ありがとうございました」と全員でお辞儀をする。
「バンド・メンバーにもう一度大きな拍手を!」と小松がそれぞれのメンバーを送り出し、上手・下手・中央と回り「居残り公演もまたよろしくお願いします。名古屋、ありがとうございました!」と挨拶をして名古屋公演は幕を閉じた。
 
 
SETLIST
01.my dress code
03.Jump Jump Halation!
04.short hair EGOIST
05.だから返事はいらない
06.Happy taleはランチの後で
07.真夏の夜のパレード
08.海辺で逢いましょう
09.Pains
11.カオティック・ラッシュ・ナイト
12.SPICE MISSION
13.Restart signal
14.HEARTRAIL
15.おねがいフューチャー
17.Romantic noise
ENCORE
18.PandA
19.エンジェルナンバー
20.Catch me if you JAZZ
 

 
以下、個人的な感想録です。
今回の名古屋公演、全体的に小松さん自身のテンションがとても高いと感じました。
ほどよく力の抜けた、リラックスした感じで、それでいてテンション高めで。
ツアーは初日の大阪公演と今回の名古屋公演を観に行っておりますが、明らかに大阪公演よりも良いライブをしているのを肌に感じました。
とても良い状態で名古屋公演は臨めたのかなぁと思います。
東京公演では胃腸炎だったそうですしね・・・本当、無理はしないで頂きたいところです。
 
さて、本当にとても良いテンション感でのライブでしたので、このまま浜松公演をやっていたら、どうなっていたのか?
どんな良いライブを観ることができたのだろうか?とちょっと考えてしまいますね。
歌声の伸びも艶も開き具合もとても良くて。
ツアーの楽しさ、面白さを実感しますね。
公演を重ねて行く度に成長があって、作られて行く。
だから小松さんのライブを観に行くのを止められない。
変わって行く、成長して行くのを実感・体感できるのだから。
楽しいのですよ、私はそういうのが。
あと何の曲だったかが思い出せないのですが、客席を見てとても愛おしそうな表情を浮かべていらしたのが忘れられません。
歌うことが大好きで、楽しそうに・嬉しそうに歌う。
その姿を観れることが何よりの幸せなんだと、ふと思います。
 
さてさて、今回観に行った大阪公演と名古屋公演ではバンド・メンバーが異なりまして。
大阪公演のみドラムがSHiNさん、ギターが堀崎翔さんで、それ以降はいつもの鈴木浩之さんと新井弘毅さんで。
バンド・メンバーが異なると楽曲もまた違った面を見せるのだなぁと痛感致しました。
名古屋公演でのメンバー紹介時の新井さんのギターソロ(タッピングを多用した早弾き)は、思いっきりメタリカの楽曲のフレーズを弾いた堀崎さんに対抗してのものなのかなぁとちょっと思ったりもしました(笑)
鈴木さんのドラムとSHiNさんのドラムもやはり全然違うもので。
私個人の好みで言わせて頂けば、繊細な柔らかさを感じる鈴木さんのドラムの方が好きです。
ELLはフロアが段差になっているため、ステージ上がよく見える3段目にいたのですが。
今井さんがあんなにもヘドバンしているとは思いませんでした(笑)
結構な頻度でヘドバンしていらしたような・・・あんな爽やかな笑顔していて、こんなにもヘドバンするような人だとは(笑)
黒須さんは相変わらず控えめにしていらっしゃいますけど、音の主張が激しいなぁと。
もちろん小松さんの歌を引き立てることを大前提にしていらっしゃいますが、グイグイ来るところでは主張しまくっていらっしゃって。
カッコいいベーシストだなぁ、と惚れ惚れします。
 
小松さんの歌声に酔いしれながらも、鳴り響くサウンドに身を委ねて、ただ踊り、飛び跳ね、手を挙げて、叫び、歌い、本当に楽しかったなぁと思います。
歌っている小松さんの表情や仕草、動き、どれもこれもカッコよさと可愛らしさに満ちていて。
何度見ても魅力が尽きませんね。
さぁ、残すは浜松公演のみ。
いつに振替になるのか、気長に焦らず、待つとします。
それが終わればハピこしも待ってますね。
今年はこんなにもたくさん、小松さんのライブを観ることができて、とても幸せです。