Hello, good bye, so long, and Hello!

好きなことを、気ままに、好き勝手に、綴る。

THE KEBABS進撃 〜愛知"初"上陸作戦〜 in 池下CLUB UPSET

佐々木亮介(a flood of circle)、田淵智也(UNISON SQUARE GARDEN)、新井弘毅(ex. serial TV drama)、鈴木浩之の4人で結成されたTHE KEBABS。
昨年2018年、秋も終わる11月末に突如として結成が発表され、今年2019年から本格的に始動。
1月には下北沢と渋谷でお披露目的にライブが行われ、チケットは即日完売。
5月にはドミコとの対バンライブも行い、こちらもチケットは完売。
ライブ会場&通販で3曲入りdemo CDを2枚出しただけで、まともなリリースは未だに1枚もない。
そんなTHE KEBABSが今回初めて東京を出て地方での初ライブを行う。
そんなわけで気にはなっていたものの、東京まで遠征してまで観に行くことはしなかったのですが。
名古屋に来るのであれば観に行くしかない、というわけでライブを観に行ってきました。

f:id:Zak_69:20190815190707j:plain

f:id:Zak_69:20190815190713j:plain

観に行った感想を初めっから言いますけど、クソ楽しかった!
もうそれに尽きる。
なんだろう、ステージ上でただバカでかい音で無邪気にロックンロールを鳴らしているバンドがいて。
その鳴らされるロックンロールを聴いて、ステージに立つバンド・メンバーの姿を観て。
好き勝手に踊ったり拳を上げたりして、何も余計なことを考える隙もなく、ただ楽しむ。
シンプルなんだけど、それが一番楽しい。
深いメッセージ性が込められた歌詞とかでもないし、複雑な展開が繰り広げられる曲というわけでもない。
派手な演出もない、凝ったステージセットもない。
ステージ上にはそれぞれ卓越した演奏技術を持ったバンドマンがいる。
ルールもコンプライアンスも何もない。
ロックンロールを楽しむ、その気持ち1つだけあればいい。
何もかもがシンプル、シンプル故に思いっきり楽しめる。
そういうライブだったように思います。
demo CDに収録されている曲やYouTubeTwitterで上げてる曲以外、曲もほとんど知らない・・・という人が多かったことでしょう。
そんな状態でも楽しめるライブをやれるって凄いことだと思います。
 
さて、そんなライブ本編の話。
『Open Sesame』で幕が開け『THE KEBABSのテーマ』で一気に会場の熱気が急上昇。
観に来てるお客さんのほとんどが“いかしたやつら”を一緒に歌っていました。
パワーポップな『すごいやばい』でゆったりと踊る。
曲が終わり佐々木さんが「東京でひっそり生きてるTHE KEBABS、ついに東京以外の街に飛び出しました。最高でしょ?」と言うと歓声が上がる。
田淵くんによるベースのイントロが印象的な『THE KEBABSがやってくる』から始まり、疾走感のある『テスト・ソング』や『ピアノのある部屋で』『Cocktail Party Anthem』、佐々木さんと田淵くんのツインボーカル・スタイルで歌う『ジャキジャキハート』と間髪入れず、畳み掛けるように次々と曲を投げ込んでくる。
こちらもその速さに振り落とされないように、負けじと踊り、拳を振り上げ、声を上げる。
『ジャキジャキハート』ではサビの“遠くまでゆける たぶんゆける ジャキジャキなハートで”をお客さんも一緒に歌ったり。
「CDをまともに1枚も出したことのない新人バンドを観にようこそいらっしゃいました」とここでMC。
田淵くんが「ジャキジャキ行こうぜってやばいよね」と自分で作った曲を自分で自虐的に言ってみたり「喋りたかったんだ、歌いたかったんだと言われるの止めて欲しい」と話たり、ライブ中にこんなによく喋る田淵くんは初めて観た(笑)
UNISON SQUARE GARDENのライブでは基本的に喋らないしね。
そんなよく喋る田淵くんにフォローを入れたり、ツッコミを入れたりする佐々木さん。
田淵くんの方が先輩だから丁寧な喋り方で。
なんだか、とても紳士的で人柄がよく出ている感じがしました。
「まだ始まったばかりのバンドなんで、名前も覚えてくれているか不安なんで、もう一発アレいってもいいですか?」と2回目の『THE KEBABSのテーマ』
歌っている最中に「誰か僕にビールを下さい」とリクエストする佐々木さん。
また演奏しながら新井さんの横にまでやって来ていた田淵くんの頭を撫でる仕草をしながら“猫は可愛がる TBCも可愛がる”と歌詞を変えて歌ったり、それに応えるかのように田淵くんが佐々木さんに近寄り“俺も可愛がって”と佐々木さんが歌うと田淵くんがお返しにと佐々木の頭を撫でる仕草をしたり。
なんていうか、イチャついてましたね(笑)
一転して『ホラー映画を観よう』では艶やかに歌い、息を飲むようにジッと色気に満ちた佐々木さんに魅入られてしまいました。
続けて『メリージェーン知らない』でしっとりとした空気感を覆し、熱量高めの空間へと変え『お水ください』へと繋げていく。
ここでまた一旦MC。
会場であるUPSETからステージにいる佐々木さんへ偽物のビール(発泡酒)が届けられ、美味しそうに飲むその姿を横目に「まだ我慢する」と田淵くん。
話題は今日の会場、前に池下CLUB UPSETに来たことあるか?へ。
新井さんは来たことがある、と話をし田淵くんが「僕らも、UNISON SQUARE GARDENa flood of circleがここで一緒にやったことある」と話す。
UPSETの店長さんに「お久しぶりですね」と挨拶しに行った際に「(floodと)cinema staffと一緒にやった時以来ですね」と話をしたら「違います」と言われ「あ〜そうでした、floodとThe Mirrazと一緒で、OKAMOTO’Sもいましたよね」と思い出したように話すと「(OKAMOTO’Sは)いません」とバッサリと切られたことを田淵くんが話し、会場を笑いに包む。
果てには佐々木さんに「ほんと喋るの好きですね」と冷静にツッコミを入れられる田淵くんにはめちゃめちゃ笑わせて頂きました。
新井さんが組んでいたバンド、serial TV dramaには名曲があって・・・と佐々木さんが触れ、勝手に続きを作ったことを話し『まばゆいpart2』
しかもその時に「やらないよ」って言った癖に、そのまま続けて本家である『まばゆい』のカバーをするのはズルい。
否が応でも盛り上がる。
ひと休止挟んで「中日ドラゴンズよりもかっ飛ばしてもいいですか?どれだけ忙しくても転がっていきますので」と『THE KEBABSは忙しい』
ハイ・スピードで曲が展開していく『Bad rock'n' roll show!』『台風ブンブン』と続け『ガソリン』でロックンロールの楽しさをこれでもかと見せつけ、シンガロングを巻き起こして本編終了。
アンコール。
全員THE KEBABSのバンドTシャツに着替えて再登場。
「THE KEBABSにルールはねぇ。ライブハウスにもルールはねぇ。優しさと友情、それがキーワード。なんでもできる。振り付けはない。好きにやって。誰でもできる。猿でもできる、猿でもできるぜ!」と『猿でもできる』で会場をダンスフロアに変えていく。
こちらも汗だくになりながら踊り狂う。
「引き出しがなくなってしまった」と今ある持ち曲全てやってしまったことを田淵くんが話し「引き出しがなくなったら作ればいい」と佐々木さんが言い、スタジオで佐々木さんが考えたリフで遊んだ曲をその場で作ることに。
プロデューサーとしての側面を覗かせながら田淵くんがどういう曲展開にするか話をし、新井さんや浩之さんに「すごいギターソロ・すごいドラムソロ」という一見曖昧にも思える発注をしながら、その場でディスカッションしていく。
楽屋にあった天むすを食べ損ねたから「I'm hungry」というタイトルにしよう、と佐々木さん。
歌詞も全部は出来てはいないからお客さんに「何が好き?」と訊ねて「唐揚げ」と返ってくると「OK、じゃあ唐揚げBabyで」と即興で決めていく。
決めたことを各々に噛み砕き、チューニングをし「じゃあ行きましょう」と即興で作った新曲『I'm hungry』
スタジオで遊びでセッションをしているとはいえ、全体像が出来ていなかった曲をその場で作り上げてプレイするという、個々のスキル・場数の経験値の高さを垣間見ることが出来て、なんとも贅沢な時間でした。
「ラスト!」と3回目の『THE KEBABSのテーマ』
途中“新井さんも可愛がる”と佐々木さんが歌い、田淵くんが新井さんの首元に腕を回し、肩を組むようにしながらプレイしたり。
大盛り上がりの中「We are THE KEBABS!Thunk you!」とライブは幕を閉じました。
 
いやぁ、本当に楽しいライブでした。
結成された時、それぞれに本業(自分のバンドやらプロデュース業やらサポートやら)をやりながら、もっと気楽に遊べるバンドを作ったという印象でしたが、その感覚は間違っていなかったようです。
仲の良い友人たちとつるんで、全力で遊んでいる感じがとてもしました。
ライブ中、本人たちが一番楽しんでいるようにしか見えなかった。
浩之さんは前にいる3人をめちゃめちゃ笑顔で見ながらドラム叩いていたし、新井さんも楽しそうに時折笑いながらも、持てるテクニックを駆使してギターを引き倒していて。
田淵くんもめちゃくちゃ楽しそうにプレイして、佐々木さんや新井さんに何度も絡みに行って。
佐々木さんも心底楽しそうに歌い、ロックンロールがどういうものか?を体現していたように思います。
あとa flood of circleのライブを観に行ったことがないので、佐々木さんが歌う姿を今回初めて目の当たりにしたのですが。
めちゃくちゃ華があって、カッコよくて、色気もあって、礼儀正しくて、そりゃあ好きになる人多いよなぁと納得しました。
ロックスター、ロックンローラーという言葉が似合いそうな佇まいと振る舞いに体が熱くなりました。
観る側としてもこんなにも気楽に楽しめるライブがある、というのはとてもありがたいです。
またライブがあったら観に行きたいものですね。
さて、東京での赤い公園との対バンライブが決まっておりますが、それが終わったら次はどんなアクションを起こすのか?
とても楽しみですね。
そろそろアルバム作ってもいいのでは?とか思ったりしますが、まぁ気長に緩く待ちましょう。
 
 
SETLIST
01.Open Sesame 
02.THE KEBABSのテーマ
03.すごいやばい
04.THE KEBABSがやってくる
05.テスト・ソング
06.ピアノのある部屋で
07.Cocktail Party Anthem
08.ジャキジャキハート
09.THE KEBABSのテーマ
10.ホラー映画を観よう
11.メリージェーン知らない
12.お水ください
13.まばゆいpart2
14.まばゆい
15.THE KEBABSは忙しい
16.Bad rock'n' roll show!
17.台風ブンブン
18.ガソリン
 
ENCORE
19.猿でもできる
20.I'm hungry (即興新曲)
21.THE KEBABSのテーマ

 


THE KEBABS / THE KEBABSのテーマ (Official Music Video) 


THE KEBABS / ジャキジャキハート (Official Music Video)