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声優と音楽①〜声優音楽史編〜

近年、声優業界は実に盛況だと思います。
毎年、様々な新人さんがデビューしていき、ベテラン勢・中堅勢も活躍の場を広げ続け、年々その母数を増やし続けています。
アニメ、ゲーム、ナレーションのみならず実写ドラマや映画、バラエティ番組への出演、舞台、グラビアや写真集、音楽・アーティスト活動…
プロ雀士やレスラーと兼業されている方もいたりします。
声優、といってももはやマルチタレント並に様々な活動をされているように思います。
特に着目していきたいのが声優による音楽・アーティスト活動。
CDセールス不況と言われる中、販売セールスランキングの上位に声優個人名義による作品もしくはキャラソン、キャラクター・ソングがランキングされることも今では珍しくなくなりました。
近年、その高いクオリティーからミュージックマガジンやCDジャーナル等の音楽雑誌で取り上げられることもあります。
「リスアニ!」という声優音楽やキャラソン・アニソンに特化した音楽雑誌もあり、創刊されてからかれこれ9年も経ちます。
声優による音楽活動・アーティスト活動が何故これほどまでに盛り上がりを見せているのか?何が魅力なのか?
その起点は?転換点はどこにあるのか?
今回は「音楽と声優」について、考えていこうかと思います。

 

「音楽と声優」について考えていく上で、まずは声優個人名義&声優ユニットによるリリース作品の歴史を掘り下げていってみたいと思います。

いつから声優個人名義&声優ユニットによる音楽作品がリリースされ始めたのか?
調べてみたところ、古くは80年代に遡ります。
1970年代末、アニメブームと共に第二次声優ブームが起こっています。
この流れから声優個人名義によるレコード(当時はCDがまだない)が次々にリリースされていったようです。
三ツ矢雄二さん、戸田恵子さん、潘恵子さん、井上和彦さん、小山茉美さん、古谷徹さん、古川登志夫さん、富永み〜なさん、日高のり子さんなどなど。
今では大ベテランなお方達が個人名義での作品をリリースされております。
 
そして80年代末から90年代。
音楽メディアのフォーマットがレコードからCDへと移り変わり始めた頃。
鎧伝サムライトルーパー」「幽☆遊☆白書」「らんま1/2」「新世紀GPXサイバーフォーミュラ」などなどのキャラソン・ドラマCDが次々とリリースされます。
キャラソン・ドラマCDのリリースが増えたこともあってか、90年代に入ると声優さんの個人名義でのデビューが増えてますね。
草尾毅さん、皆口裕子さん、林原めぐみさん、かないみかさん、速水奨さん、高山みなみさん、岡本麻弥さん、三石琴乃さん、久川綾さん、松本梨香さん、國府田マリ子さん、天野由梨さん、椎名へきるさん、井上喜久子さんなどなど、90年代前半だけでも名だたる方々がアーティスト・デビューをしています。
中でもやはりこの2人、林原めぐみさんと椎名へきるさんが昨今の声優音楽活動に繋がる重要人物なのでは?と思います。
音源リリースをしながらもコンスタントにライブを行い、声優さんとして初めて日本武道館単独公演を行った椎名へきるさん。
音源リリースはあるものの頑なにライブを行って来なかった林原めぐみさん。
(2017年についに1stライブを行いましたが、その1公演のみでその後は今の所予定なし)
このお2人が今に繋がる声優さんによる音楽活動に多大な影響を与えたのではないだろうか?と考えています。
特に林原めぐみさんはCDバブル期の90年代に声優個人名義でのシングルがオリコンチャート上位にランクインしたり、声優さんで唯一アルバムのセールスで20万枚達成(BertemuとIravati)していたりします。
アニメの主演を演じ、タイアップで主題歌も歌うというスタイルがこの頃に確立されたように思います。
個人名義ではありませんが、高山みなみさんが参加されているTWO-MIXの躍進も影響を与えていると思われます。
1994年には初の声優専門雑誌「声優グランプリ」と「ボイスアニメージュ」が創刊。
声優さんによる単独ラジオ番組も続々と誕生し、声優さん自身のパーソナルな部分に触れることも増えていきました。
第3次声優ブームもこの頃に発生したと言われています。
第3次声優ブームが巻き起こる中で、アニメ業界も賑わいを見せていきます。
1995年にTVアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」の放映が始まり、96年に放映
を終えた後に火が付き、社会現象にもなりました。
ここを契機としてアニメのムーブメントも大きく動き始めたように思います。
90年代後半になりますと飯塚雅弓さん、桑島法子さん、坂本真綾さん、田村ゆかりさん、堀江由衣さん、高橋美佳子さんなどなど女性声優さんのソロ・デビューが多くなります。
声優専門誌へのグラビア出演も多くなり、単独でのラジオ番組を持ったり、いわゆるアイドル声優っていうやつですね。
 
2000年代、1999年を境目にして音楽業界全体でCD販売枚数が緩やかに右肩下がりし始める中で、第3次声優ブームが後押しするように声優個人名義でのデビューは途切れることがありません。
森久保祥太郎さん、かかずゆみさん、川澄綾子さん、新谷良子さん、福圓美里さん、喜多村英梨さん、茅原実里さん、谷山紀章さん、牧野由依さん、佐藤利奈さんなどなど2000年代前半だけでもたくさんの方がデビューされています。
そして2000年には水樹奈々さんがデビュー。
水樹さんも確実に今の声優音楽業界に影響を与えた1人だと思います。
2000年代前半は水樹奈々さんに加え、堀江由衣さん、田村ゆかりさんの3人が声優音楽業界では重要な存在となっていたように思います。
声優アーティスト御三家、なんて呼ばれたりもしていたようです。
毎回リリースされる作品が1万枚以上のセールスを生み出す堀江由衣さん。
王国民、というファンの総称が付けられるほど熱狂的なファン層を獲得していった田村ゆかりさん。
のちに紅白出場・東京ドーム単独公演を行うまでに成長していく水樹奈々さん。
しかも3人ともレーベルは違えど同じキングレコード所属だというのも着目しておくべき点かと思います。
(水樹さん・田村さんはキング、堀江さんはスターチャイルド所属だった。スターチャイルドは2016年に社内統合のため消滅しましたが・・・)
水樹奈々さんと田村ゆかりさんのお2人には、2004年に今もシリーズが続くTVアニメ「リリカルなのは」が放映開始され、アニメで主演しつつ主題歌も担当されていたのも影響しているかと思います。
それぞれが出演・主演するTVアニメで主題歌も担当し、相乗効果でセールスを伸ばし、ライブの動員も伸ばしていく。
動員を伸ばしていった結果、2005年に水樹奈々さん、2008年に田村ゆかりさん、2009年に堀江由衣さんと3人とも日本武道館での単独公演を行ったこともあります。
日本武道館での単独公演を行う、というのは音楽業界ではある種のステータスであり、箔がつくというような意味合いも持っていたりします。
2005年、音楽業界ではFUJI ROCKSUMMER SONICなどの野外フェス文化が広がり始めていた時期。
アニソン・声優専門のフェス、Animelo Summer Live(通称:アニサマ)が初めて開催されることになり、以来毎年開催されることになります。
当初はそれほど声優さんの出演は多くはなく、アニソンを専門に活動されるアーテイストの方々が多く出演されていました。
しかし開催回数を重ねるごとに声優さんのソロやユニットでのデビュー、アニメ内ユニットのリリースも増えて行き、自然と声優さんの出演も増えていったように思います。
直近の2018年の開催時のラインナップを見ると声優業をしている方が半分ぐらいは占めている印象ですね。
水樹さん、田村さん、堀江さんの活躍、アニサマの開催と声優音楽業界が盛り上がっていく中で、アニメの方でも2006年に「涼宮ハルヒの憂鬱」2007年に「らき☆すた」2009年に「けいおん!」が放映され、人気を集めていました。
この3作品で使われた主題歌や挿入歌はそれまでのアニソンの常識を覆し、今でも大変人気の高い曲ばかり。
涼宮ハルヒの憂鬱」で主演を務めた平野綾さんは主題歌を担当することでアーティスト・デビューをこの時にしています。
アニメ内ユニットであるSOS団による『ハレ晴レユカイ』も大きくヒットしました。
らき☆すた」では『もってけ!セーラーふく』というキラーチューンが生まれました。
けいおん!」は独特の緩い内容の本編とは打って変わって、クオリティの高い主題歌・挿入歌を次々と世に送り出しました。
この3作品の主題歌・挿入歌が人気を博した要因の1つとしてアニメと音楽の融合、というのが考えられます。
この辺はTV番組「関ジャム」(2017/05/07放送)内にて音楽ライター兼プロデューサーをしていらっしゃる冨田明宏さんが指摘していらっしゃいますね。
アニメと音楽の融合、の裏にいるのが京都アニメーション
実に細やかで緻密なアニメーションを作られ、音楽とマッチングさせる手法が巧みだったと思います。
 
2000年代後半、こうした背景もありつつ緩やかに第4次声優ブームが起き、深夜アニメの放送も増え、声優さんのアーティスト・デビューは加速していきます。
先ほど記述した平野綾さん、小野大輔さん、宮野真守さん、戸松遥さん、鈴村健一さん、今井麻美さん、中島愛さん、入野自由さん、神谷浩史さん、豊崎愛生さんらが続々とデビューをしていきます。
また声優ユニットによる音楽活動も、2009年にスフィアがデビューしたことを皮切りに、この辺りから活発化していったように思います。
これまでも声優ユニットによる音楽活動はありましたが、今のような脚光を浴びている印象は薄く感じられます。
しかし2005年にキャラソンではあるものの、のちに巨大コンテンツへと発展していく「THE IDOLM@STER」の音源がリリースされ始めたことを忘れてはいけませんね。
 
2010年代前半、目に見えて音楽業界全体でのCD販売枚数が落ちていく中で、ライブによる収入をメインに据えていくような動きが始まりだした頃。
2009年にANIMAX MUSIX、2010年にリスアニ!ライブが初めて開催され、声優さんによる音楽活動はますます拡がっていき、個人名義でのデビューもググッと増えていきます。
2010年が7人の声優さんが個人名義でデビューしたのに対し、2011年は15人の方が、2012年には19人もの声優さんが、2013年は少し下がって11人、2014年は1年でデビューされたのが最も多く24人と、ソロ・デビュー・ラッシュが起こっています。
デビューした主な声優さんは花澤香菜さん、高垣彩陽さん、寿美菜子さん、悠木碧さん、梶裕貴さん、小松未可子さん、竹達彩奈さん、岡本信彦さん、寺島拓篤さん、小倉唯さん、南條愛乃さん、三森すずこさん、上坂すみれさん、日笠陽子さん、蒼井翔太さん、小野賢章さん、遠藤ゆりかさん、内田真礼さん、豊永利行さん、大橋彩香さん、雨宮天さん、早見沙織さん、水瀬いのりさんなどなど。
2010年代に入り一気に声優個人名義でのデビューが過度に増え、こういってはなんですが少しずつ飽和状態となってしまっているように思います。
言い方は悪いですが過度に増えたことにより分散化し、セールス面やライブ動員数面では明白に格差が出来てしまっているように思います。
声優ユニットの方はどうでしょうか?
ゆいかおりやかと*ふく、petit milady、every❤︎ing!、TrySailなどがデビューしていっています。
その一方で、ミルキィホームズμ’sST☆RISH七森中☆ごらく部Rhodanthe*i☆Ris、CINDERELLA GIRLS!!、Wake Up, Girls!イヤホンズTokyo 7th シスターズあんさんぶるスターズB-PROJECTなどアニメやゲームと関連づいたユニットが多くデビューしていきました。
特にここで注目すべきなのがμ’sとCINDERELLA GIRLS!!(THE IDOLM@STER)の存在。
ゲーム雑誌誌上の企画から始まり、CDのリリースからアニメ化、そしてリズム・ゲームとまで様々なメディアミックスをしていった「ラブライブ!」から生まれたμ’s
アーケード・ゲームから始まり、コンシューマー・ゲームも生み出し、アニメ化もして、シリーズとしてCINDERELLA GIRLS!!、THE IDOLM@STER MILLION LIVE!アイドルマスターSideMTHE IDOLM@STER SHINY COLORSと派生していき、それらの派生作品もゲームやアニメも作られ、多岐にわたる巨大コンテンツと化していったTHE IDOLM@STER
少女から大人までの女性がアイドルを目指す・アイドルとして活動する、というアイドル・アニメ(またはゲーム)がここから続々と誕生していき、それに伴い多くのCD音源がリリースされていきます。
キャラクターを演じる声優さんたち(いわゆる中の人)によるライブ、コンサートも行われるようになります。
アニメやゲームでのキャラクターの踊り・振り付けを忠実に再現し、時には映像を交えて行われるライブは人気を博します。
μ’sは解散時には東京ドーム2days公演を行い、THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS!!は埼玉スーパーアリーナで行われたりと、動員数は莫大に膨らんでいってます。
μ’sはアニメの完結・東京ドーム公演を持ってして解散しましたが、コンテンツとしては続いており、後継としてAqours(ラブライブ!サンシャイン!!)、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会があります。
THE IDOLM@STERラブライブ!が巨大なコンテンツと化していった要因の1つに、ゲームの存在が考えられます。
Appleが2007年にiPhoneを発売したことを皮切りに、スマートフォンが普及していき、今となってはスマホを持たない人の方が珍しいぐらい。
スマホの普及により、スマホにインストールされるアプリによって普段ゲームをやらない層も手軽にゲームをする人が増え、そんな中でリズム・ゲームがどちらのコンテンツでもリリースされます。
これによって元々コンテンツを知らなかった人たちが気軽にゲームに触れ、コンテンツへの入口となっていったように思います。
あくまで要因の1つにしか過ぎませんので、他にも様々な要因があると思います。
また、これまで女性声優による活動の方が目立っている印象でしたが、2010年代に入ってから男性声優の活動が目立ち始め、女性向けアニメ・乙女ゲームが活発化し始めたように思います。
これまでも男性声優が音楽活動を個人名義で行ったり、「アンジェリーク」や「遥かなる時空の中で」「ときめきメモリアル Girls Side」などのゲーム類や、漫画を原作としたアニメ「ふしぎ遊戯」「最遊記」「桜蘭高校ホスト部」などの女性向けコンテンツは多数ありました。
ですが「うたの☆プリンスさまっ♪」をきっかけに明らかに変わったように思います。
ラブライブ!」や「THE IDOLM@STER」のように、今度は男性がアイドルを目指す・アイドルとして活動する、というのが基本的な流れとなっています。
いわゆる2次元アイドル、というらしいですね。
2010年にゲームが発売され、その翌年2011年にはアニメ化。
それに伴いキャラソンも続々とリリースされ、人気を集めていったようです。
うたプリがヒットしたこともあり、2次元アイドルをテーマとしたコンテンツが2010年代半ばから続々と誕生していきます。
2014年に「アイドルマスター SideM」2015年に「アイドリッシュセブン」「あんさんぶるスターズ」「B-PROJECT」が生まれていきました。
演じる男性声優さんの中にはすでに個人名義で音楽活動をしていらっしゃる方もおり、こういったところからのフィードバックもあったかと思われます。
もちろん、それだけがきっかけとは言いませんが、宮野真守さんを筆頭に神谷浩史さん、小野大輔さん、蒼井翔太さんなど男性声優さんの躍進が始まったように思います。
またアニメ作品とのタイアップ効果(黒子のバスケFree!等)もあってか、鈴木達夫さんが立ち上げたOLDCODEXや、2005年から活動していた谷山紀章さんがボーカルを務めるユニットGRANRODEOがセールス・ランキング上位に入るようになっていったのも2010年代前半(2012〜2013年頃)でした。
個人名義でのデビューが相次ぎつつ、アニメ・ゲームでのコンテンツ・マーケットの巨大化による声優ユニットのデビューも同時並行で行われていき、市場は大きく膨れ上がりました。
ライブやコンサートを行うことも自然と増え、歌ったり踊ったりと、声優さんに求められるスキルが増えていったように感じます。
2010年代前半は声優音楽の過度期だったように思います。
 
2010年代後半、声優音楽業界・アニメ業界の市場は大きく膨れ上がった反動で、消費されるだけのコンテンツも増え始めました。
またアニメが好き・声優が好きであること、オタクであることを堂々と公言する人も増えてきました。
志田未来さんや栗山千明さん、Kis-My-Ft2宮田俊哉さんなどなど芸能人の方でも公言している人もいらっしゃいますしね。
2010年代後半は久保ユリカさん、相坂優歌さん、花江夏樹さん、下野紘さん、伊藤美来さん、麻倉ももさん、沼倉愛美さん、山崎エリイさん、上田麗奈さん、東山奈央さん、夏川椎菜さん、斉藤壮馬さん、畠中祐さん、安野希世乃さん、鈴木みのりさん、石原夏織さん、内田雄馬さん、増田俊樹さんらがデビューしています。
この時期にデビューした声優ユニットPyxisがいますが、ほとんどはアニメ・ゲームに関連したユニットが多く、Popin’ Party、KiRaRe、ワルキューレRoseliaスタァライト九九組、シャイニーカラーズ、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会、A3!、ヒプノシスマイクなどなどがあります。
中でもPopin’ PartyとRoseliaワルキューレが着目すべきところでしょうか。
ガールズバンドをキーワードにBanG Dream!というメディアミックス・プロジェクトが生まれ、声優さんが自ら楽器を演奏するという声優ユニットとしてPopin’ PartyとRoseliaが生まれていきました。
他にもコンテンツ内にユニットはあるものの、楽器演奏まで行っているのは先述の2つだけみたいですね。
(追加:RAISE A SUILENもそうみたいですね)
歌って踊るだけでなく、今度は楽器の演奏をするというスキルが求められることになり、関わっている声優さんのほとんどが楽器経験者みたいですが、外側から見ていると過酷だなぁなんて少し思ったりします。
しかし自ら楽器を演奏をしてライブの空間を築いていく、というのはエモーショナルな感じがしますね。
ワルキューレは「マクロスΔ」より生まれた声優ユニットですね。
マクロスΔ」は80年代から続くマクロス・シリーズの1つ。
前作「マクロスF」ではヒロイン役を務めた中島愛さんがのちにソロ・デビューをしていますね。
なぜワルキューレが着目すべきなのかと言いますと、邦楽夏フェスの雄と言えるROCK IN JAPANに出演したことが理由です。
様々な邦楽アーティストが集い、耳の肥えたリスナーが集うフェスに出演したというのは声優音楽業界にとっては大きなトピックスだと私は思います。
アニソン界隈からLiSAさんも出演していらっしゃいましたしね。
あとヒプノシスマイクの躍進は目を見張るものがあります。
男性声優ラップソングバトルプロジェクト、というテーマで始動し、様々な著名なラッパーも楽曲提供をし、男性声優さんによる完成度の高いラップはアニソンの域を超えていると思います。
2010年代後半は以前から音楽活動をしている声優さんも含めると個人名義で音楽活動をされている声優さんの数はこの時点でかなり多く、声優ユニットも多く、だいぶファンが分散していっているように思います。
次から次へとデビューしていき、次々と作品がリリースされ、ちゃんと吟味されず消費されるだけになってしまってはいないだろうか?と危惧してしまうぐらいに。
紅白歌合戦への出演や東京ドーム単独公演などを経て、声優音楽業界のトップランナーにまで踊り出た水樹奈々さんの、後に続くような声優さんがいないというのもこの辺が理由の1つとして考えられるように思います。
また市場が大きくなっていけばいくほど、コンテンツが巨大化していけばいくほど、隙がなくなっていき、伸び代がなくなっていってるようにも思え、どこか内向きというか閉塞感を感じるような気もしております。
まぁ、内向きに感じる・閉塞的というのは音楽業界全体にも感じることではあるのですけれど。
 
さてさて、ざっと声優音楽業界を振り返って、駆け足で現代まで戻ってきました。
まだここから音楽性の変異やクリエイターの方々について、声優さんが歌うことの魅力についてなど触れていきたいところなのですが・・・
だいぶ長文となってまいりましたので、今回はここまでにしておこうと思います。
また改めて、先述したことに触れていきたいと思います。
では、また次回・・・