Hello, good bye, so long, and Hello!

好きなことを、気ままに、好き勝手に、綴る。

花澤香菜「KANA HANAZAWA Concert Tour 2019 -ココベース-」in 一宮市民会館

ツアーも終わりましたので感想を上げます。
前回のツアーから約2年ぶり。
花澤香菜さん「KANA HANAZAWA Concert Tour 2019 -ココベース-」初日公演となる愛知公演を観に行ってまいりました。
昨年、アニプレックスからSACRA MUSICへとレーベルが変わり、制作体制も一新。
プロデュースも北川勝利さんから佐橋佳幸さんへと変わられました。
個人的には北川さんがとても好きだったので、残念な気持ちもありつつ、体制を新たにどういう活動をしていくのか?をひっそりと見守っていました。
そして今年、2月にアルバム「ココベース」がリリースされ、今回のツアー。
新体制になってから何度かライブは行われていますが、私は新体制移行のライブを観に行くのはこのツアーが初めて。
どんなライブが観れるのか、と肩肘張らず気楽に楽しもうという心構えで観に行きました。

f:id:Zak_69:20190412221829j:plain

暗転。

静かに電子音が鳴り響く中、バンドメンバーがステージ上に登壇。

ステージセット上段、垂れ幕の後ろに花澤さんと佐橋さんが現れ、ゆっくりと幕が上がっていく。

チャイナドレス風の衣装を身にまとった花澤さんの手にはエレキギターが握られている。

アルバム「ココベース」でも1曲目を飾っている『マイ・ソング』からスタート。所々でギターを少し弾き、会場の熱気を高めていく。

花澤さんが大好きなフジファブリック山内総一郎さんによって作詞作曲された楽曲。

随所にやはりフジファブリックのDNAを感じさせる楽曲で、ロックなサウンドと花澤さんの歌声が混じり合いが絶妙で、1曲目からノリノリで踊ってしまいました。

「みなさん元気ですか?今日は来てくれてありがとう!心ゆくまで楽しんでいってください!」

そう言って始まったのは『Change!』

「Wow!」と会場中からコーラスが響き渡り、グルーヴィなサウンドに自然と体が踊り出す。

花澤さんも楽しそうに軽く踊りながら「もっと!」と煽り、さらにコーラスが一際大きくなる。

とても楽しげに歌い、はしゃぐ花澤さんの姿は可愛らしく、グッと惹きつけられる。

バンド・メンバーたちと視線を交わし、タイミングを整えて“パン パン パンパンパン”と次に始まったのは『パン』

花澤さんが大好きなパンへの想いを詰め込まれて作られた楽曲。

緩やかなファンクのリズムに身を委ね、ゆらゆらと体を揺らす。

緩やかな曲調と花澤さんの歌声が混じり合い、ふわふわと浮遊空間の中にいるような心地良さを感じる。

エフェクトのかかったギターリフのイントロから『おとな人間』へ。

オルタナティヴなサウンドの中を、シリアスさを増した花澤さんの柔らかな歌声が飛んでいく。

“ケンケンパッパケンパッパ パパパ ケンケンパッパケンパッパ”

“デクレッシェンドクレッシェンド デデデ デクレッシェンドクレッシェンド”

と繰り返すところでの歌い方は、音源で聴いても思ったことなのだけど、何度聴いても癖になる。

曲のアウトロの最中、ステージセット上段で白いワンピースに衣装チェンジ。

ここで「ちょっと疲れちゃうからね、休憩ね」と観客を座らせMCへ。

1曲目の『マイソング』にてギターを弾いたことに触れ、佐橋さんが手書きのコード譜を作ってくれたり、手元ビデオを撮ってくれたりしたことを明かす。

これからツアー全箇所で『マイソング』だけギターを弾くことを宣言。

2月の誕生日ライブ以来のライブであることを話し、30歳になり思い切りが良くなった気がすると語る。

気になった洋服屋に入るようになったことを話した途端、会場でちらほらと笑い声が。

「今洋服の話をするとみんなクスクスする」と言うと客席から歓声が上がる。

先日放送されたアニメ「ポプテピピック」での一場面について「誤解のないように言うとあれは全部アドリブです」と話すとまた歓声が上がる。

ここからアルバムの話。

花澤さんの生活のベースとなっている音楽を作ったくれた方々に、楽曲制作をお願いさせて頂いたことを話す。

ここまで歌った『マイ・ソング』『Cange!』『パン』『おとな人間』の楽曲製作者を紹介しつつ、印象的だったレコーディングは在日ファンクとスタジオに一緒に入り録音した『パン』だったと語る。

この『パン』レコーディングで差し入れでパンを頂いたり。

「ここまでパンにかける想いを描いた曲はないよね」と佐橋さんが話し、花澤さんがそのおかげでパン屋さんとコラボも実現したことを話す。

ここからアコースティック・コーナーへ。

まずは佐橋さんと二人で。

花澤さん自身もリスナーであるTBSラジオ「アフター6ジャンクション」に出演して生ライブをお届けした話を。

何曲もみっちりとやらせて頂いて嬉しかった、と語る。

次にやる曲は・・・と『染まるよ(Cover from チャットモンチー)』をカバーします、と花澤さんから言われた瞬間、思わず「マジかよ・・・」と頭を抱えました(笑)

先述の誕生日ライブでも披露されていたけれど、またやるとは思っていなくて、完全に不意打ちを食らいました。

『あたらしいうた』『春に愛されるひとに わたしはなりたい』のMVを作って頂いた酒井麻衣さんが監督で参加されたドラマ「恋のツキ」で使われていたこともあり、この選曲。

世代的にどストライクなおかげでジッと聴き入りながら胸を打たれました。

佐橋さんのアコースティックギターと花澤さんの歌声のみのシンプルな編成。

そのせいか、花澤さんの歌声の良さを噛み締めることができました。

次の曲に行く前に・・・と、次曲から再び演奏に加わるパーカッション・高橋結子、キーボード・齋藤有太、ホーン・ゴンドウトモヒコを紹介。

翌週に行われる中国の公演にも一緒に行ってくれるとのことで、中国へのパスポートのビザを取得しようとした際のそれぞれのエピソードを紹介。

次に歌うのは『おしえて』で、関取花さんに作って頂いた曲。

背中を押してくれる母を尊敬しているのに、いまだに素直に甘えられない自分がいることから、こういう曲にして下さいと関取さんにリクエストして作られたことを話す。

温もりを感じさせる柔らかなサウンドととても優しい歌い方に、とても穏やかな気持ちさせられる。

曲が終わり、ベース・井上富雄を呼び込みまたもビザのお話。

井上さんは今日いるバンド・メンバーで唯一、中国公演には参加されないらしく、中国ビザを取得してはいないのだけれど、今年サンフランシスコに行った際にアメリカへのビザ取得も大変だったと言うお話を花澤さんとする。

続いては『Tact』

ベースの音が心地良く響き渡り、三拍子のしっとりとしたサウンドと、どこか幻想的な花澤さんの歌声に包まれる。

佐橋さんのアコギと花澤さん歌声の出だしで始まったのは『春に愛されるひとに わたしはなりたい』

華やかさと儚さ、温かな音色、強い決意を感じさせる歌声。

春の陽気に包み込まれるているような、暖かく歌声が心に沁み込んで来て。

思わず涙がこみ上げてきそうな感覚に襲われる。

今の花澤さんを如実に表している楽曲だなぁ、と深々と思わされる。

ここで緑色の衣装に早着替え。

30歳の節目に目標を立てたことを話し、1つは中国語を話せるようになること。

中国でのお仕事も増えてきて、ちゃんと中国語でお話できるように勉強しているとのこと。

2つ目は肩の力を抜いて、いろんなことに挑戦すること。

まだまだこの目標は達成できてはいないけれど、背伸びせず地に足をつけて、これからも色々とお仕事して行くのでよろしくお願いします、と締める。

「ここから盛り上がりのパートに入っていきますので」と客席を促し、座っていた観客側がみんな立ち上がる。

花澤さんが「盛り上がっていけますか?」と問いかけるとそれに応える観客。

「では聴いて下さい」と始まったのは『ミトン』

キラキラっとした岡村靖幸さん特有のメロディと大貫妙子さんによるキュートな歌詞。

花澤さんの歌声が乗ることによってさらにキュートさとポップさが自乗して行く楽曲。

ステージにはダンサーさんが2人登場し、花澤さんと一緒に可愛らしい振り付けを踊り、華やかに盛り上げていく。

続けて、ライブで聴くのは少し久しぶりな楽曲『Brand New Days』でさらにテンションが高まっていく。

佐橋さんのギターソロはとてもカッコよかったですね。

佐橋さんのアコギによるイントロとともにハンドクラップが会場中で鳴り響く。

槇原敬之さん提供曲の『大丈夫』だ。

ポップスの王道を行くような、力強く一歩を踏み出す、前へと歩んで行く明るさを感じるポジティブな楽曲。

ダンサーの2人とともに振り付けをする花澤さんの可愛らしさに打ちのめされながらも、ゆったりと踊らさせて頂きました。

「まだまだ盛り上がっていけますか?」と客席を煽る花澤さん。

客席側がそれに応えると「その調子で盛り上がって行きましょう!」と始まったのは『25 Hour Day』

コール&レスポンスが多いのが特徴的なこの曲。

もちろん花澤さんと観客席側とのコール&レスポンスの応酬が繰り広げられる。

その様子を嬉しそうに見ながら軽くステップを踏みつつ歌う花澤さんがまた可愛らしかったですね。

テンションが上がって思わず「イェイ!」って叫んでしまうところも本当に可愛らしい。

“もしもし?”と『CALL ME EVERYDAY』

柔らかな可愛らしい歌声を聴きながらもゆらゆらと体を揺らす。

「ここで、もしもしタ〜イム♪」と“もしもし”のコール&レスポンス。

とても楽しそうにしていながらも、最後何を言おうか迷って詰まってしまって思わず笑ってしまう花澤さん。

そこで「よし、ラップに行こう!」と切り替える早さと可愛らしさに思わず胸を捕まれる。

ドラムのカウントが入り『恋する惑星

キラキラとしたサウンドに真っ直ぐに響く花澤さんの歌声。

とても素敵な曲に心も体も踊り出す。

「改めまして、今日は来てくれて本当にありがとうございました!次が最後の曲です!」と始まったのは『あたらしいうた』

力強く駆け抜けていく、疾走感のある楽曲。

次々に新しい扉を開いて、前へと進んでいく花澤さんにとても相応しい曲だなぁ、と改めて思う。

ロック色の強いサウンドに会場の熱気も高まり、盛り上がっていく。

私自身、めちゃくちゃ踊り狂っていた。

「本当にありがとうございました!」とライブ本編は終了。

 

アンコール

ツアーTシャツに着替えた花澤さんがバンド・メンバーとともに登場。

静まり返る会場。

何かへの期待感を感じる雰囲気。

“せ〜の♪”と歌われ始めたのは『恋愛サーキュレーション

この曲をライブで聴くのはアルバム「Blue Avenue」リリースツアー以来。

また聴けたのは嬉しかったですね。

とても可愛らしくて、ゆったり横に体を揺らしながら花澤さんから目が離せなかったです。

「ありがとうございます」と歌い終え一言お礼を述べて始まったのは『We Are So in Love』

始まった瞬間にちょっと会場がどよめいていたように思います。

それだけちょっと意外な選曲だったのかもしれません。

個人的にもこの曲が好きで、聴けるのはとても嬉しく、ノリノリで踊っていました。

「アンコールありがとうございます!」

ツアー物販の話をしつつ、今ツアーのスポンサーであるSEIKAフレッシュさんの洗剤の紹介も。

商品の説明をしつつ、観客席からの合いの手が入り、段々と通販番組みたいになっていくのは面白かったですね。

客席から「お高いんでしょ〜?」と声が飛ぶと「私、値段、知らない!」と笑いを誘う場面も。

「ここで洗濯川柳を一句!柔軟剤 洗剤逆に 入れてまう」

客席の微妙な反応に花澤さんが思わず崩れ落ち、バンド・メンバーも不協和音を鳴らし、また笑いを誘う。

「まぁこんなんでへこたれる私でもないし」と立ち上がる花澤さん。

「洗濯話をしなければいけないけれど、洗濯話ってあまりないから洗濯川柳なら行ける」と自ら追い込んだことを告白。

「これから毎週コンサートがあることがとても楽しみ」と語り「各地で美味しいご飯を食べてきたであろうメンバーと一緒なので、毎回打ち上げが楽しみだ!」と嬉しそうに話す。

「では最後に『Ready to go』をお届けしたいと思います」とこの曲に込めた想い・・・

「足がすくんでしまう時もあらゆる方法で自分を励まして、少しでも前に進んで行きたい。頑張っていたら誰かが見ていてくれる。いつもみんなの応援は私の力になっているし、私も勝手ながらみんなのことを応援しています」

と話し、会場中から拍手が送られる。

「それでは行ってみましょう『Ready to go』」

歌詞の言葉1つ1つに、丁寧に彼女自身の想いを込めて、歌っている姿はとても美しく、優しく、温かい。

真摯な眼差しと歌声に身も心も解されていく。

本当に素敵なアーティストになられたなぁ、と改めて感じさせられた。

ラストのコーラスを観客席のみんなと一緒に歌い、大円団。

改めてバンド・メンバー紹介をし、横一列に並び「ありがとうございました!」とマイクを使わずお礼を伝える。

バンド・メンバーを見送っていき、ステージ上に残ったのは花澤さんと佐橋さんのみ。
「本当に今日は楽しかったなぁ・・・」としみじみと語り、佐橋さんから「なんかやる?」と言われ「やりますか」と佐橋さんがギターをつま弾き、ゆったりと『おやすみ、また明日』を歌い出す。

間奏で「今日気付いたらパンの話あまりしてなかったね」と普通に話し出す花澤さん。

「今日ね、まだパン食べてないの。ギターを佐橋さんから借りていて、片手にギター、もう片手には荷物持ってて。パン買えない!って新幹線に乗りました」と話して笑いを誘う。

「最近海苔巻きの美味しさにも気付き始めちゃって。リハ中に美味しい海苔巻きがあってね…イカと青紫蘇でしたっけ?」と横でギターをつま弾き続ける佐橋さんに問いかける花澤さん。

「あれ美味かったね」とちゃんと答えてくれる佐橋さんと「ごめんなさい、普通に話しかけちゃいました」「一応演奏してるんだけどね」とコミカルなやり取りも。

「今日はとっても楽しかったのでゆっくり眠れそうです。みなさんもゆっくりとお休みになって下さい」と話をまとめ、続きを歌い出す。

花澤さんの癒されるような柔らかな歌声とアコギの音が混じり合い、ほっこりとした気持ちでアンコールは終了。

「またいつか、お会いしましょう。それまで私も元気でやっていきます。今日は本当にありがとうございました」

上手、中央、下手と回り、観客席に嬉しそうに手を振り、ステージからの去り際にも振り返り、手を振ってステージを降りて行きました。

 

約2年ぶりに観る花澤香菜さんのライブ。

新体制になっても彼女自身の芯の部分は何も変わっていない、というか成長し続けていることを実感したライブでした。

ミュージカルの経験を経て、格段に増した表現力と声量。

それに伴う安定感のある歌声。

シンガーとして、アーティストとして、女性としても、素敵な人になったなぁ。

これからも見守り続けて行きたい、そう思います。

 

余談ですが、今回のライブ。

前列が潰されており実質最前列席から花澤さんのお姿を拝見させて頂きまして。

本当にとてもとても可愛らしくて。

天使がいる、という表現は彼女のためにあるのかもしれないなぁなんて思いました。

 

 

SETLIST
01.マイ・ソング
02.Change!
03.パン
04.おとな人間
05.染まるよ(Cover from チャットモンチー)
06.おしえて
07.Tact
08.春に愛されるひとに わたしはなりたい
09.ミトン
10.Brand New Days
11.大丈夫
12.25 Hours Day
13.CALL ME EVERYDAY
14.恋する惑星
15.あたらしいうた


ENCORE
16.恋愛サーキュレーション
17.We Are So in Love 
18.Ready to go
19.おやすみ、また明日

 

ココベース(初回生産限定盤)(DVD付)(特典なし)

ココベース(初回生産限定盤)(DVD付)(特典なし)

 


花澤香菜 『春に愛されるひとに わたしはなりたい』(Short Ver.)