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小松未可子「Maybe the next waltz」ディスクレビュー

TOY'S FACTORYへ移籍してから2枚目となるシングル。

今作は移籍後初となるタイアップ作品で、TVアニメ「ボールルームへようこそ」のED曲となっています。
Maybe the next waltz (初回限定盤)(CD+DVD)
 
 

 

柔らかく、優しい歌い出しから始まり、メロからサビへ向けてワルツのテンポ感はそのままに、徐々に熱を帯びていき、サビで一気に花開くように情熱的な展開が繰り広げられる様は、聴いていてとても心地が良いです。
また歌唱に関して小松さんのファルセットが聴いていて非常に気持ちが良くて、それがさらに楽曲の良さを際立たせているように思います。
サウンド面も実に素晴らしく、よく作り込まれていて。
どこかジャジーさを感じさせるアコースティック・ギターエレキギターの響きの中に、ヴァイオリン・ヴィオラ・チェロの三重奏が溶け込むように混じり合っていて。
アコーディオンティンパニー、グロッケンなんかも聴こえてきて、クラシカルな要素も持ち合わせていたりします。
またバック・コーラスもとても綺麗ですね。
作詞は畑亜貴さんによるものらしく、歌詞がタイアップしているTVアニメ「ボールルームへようこそ」とリンクしているのはさすがですね。
さらに今の小松未可子さんともリンクしていると感じる箇所もあって。
 
“夢のように終わるから美しい/そうっと心にしまおうか”は先日終えられたツアーのことのように感じられ、
 
“喜びを身体中で伝えながら/微笑みを投げたら”はツアー中、ステージで歌っている小松さん自身のように思え、
 
“重なり合った瞬間を楽しく分かちあえたことが/新しいステップへつながる”なんかはツアーを経て成長していった小松さんを表しているように思います。
畑亜貴さん、恐るべし・・・
 
「Tornado voice」
印象的なギターリフから始まるゴリゴリのロックチューン。
カッティングが多用された、ギターロックの醍醐味・カッコよさが出ているように思います。
歌い方が抑揚が抑え目ではあるけれど、勢いがあってとにかくカッコいい!
実際、先日のツアー最終日に初めて披露されたのですが、とても盛り上がってましたね。
歌詞も覚えやすいフレーズが散りばめられているので、ふとした拍子に口ずさんでしまうようなキャッチ―さがありますね。
 
「真夏の夜のパレード」
小松未可子さんとQ-MHzによる共同作詞曲。
小松さんが作詞して、Q-MHzが監修するといった形だったようで。
真夏の夜に夢と現実の境目を彷徨っているような感じがします。
曲は高音と低音の歌声が同時に聴こえてくるという、とても面白い試みがされていて。
小松さん自身が作詞された歌詞世界とマッチしていて、より幻想的な感じが際立っているように思います。
サウンド面もアーバンでスタイリッシュ、都会的で洗練されたものになっていて。
また新井弘殻さんによるギターがとても良くて。
小刻みにミュートや空ピックを交えていて。特に間奏のところなんて、もうたまらなくカッコよくて聴き惚れてしまいます。
その間奏の最後のところですが、ピアノの音で締めくくられてるのですが、この音の鳴らし方が夢と現実から目を醒ます、というの描写しているように思えます。
唸るようなベースラインもまた良い味を出していて、楽曲の良さを引き立てていますね。
 
シングルなのにアルバム並みに聴き応えのあるボリューム感に日々ヘビロテをしておりますが、何度聴いても飽きないし、もっと聴きたくなってきてしまいます。
小松さんの歌声が素晴らしいのは言わずもがな、なのですがサウンド面もとても素晴らしいので、4~6曲目のインストVer.もぜひ聴いて頂きたい、なんて思います。